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日高川町中津川   橋本 憲明 (はしもとのりあき)さん (32歳)

就農年数11年。 温州みかん100a、うすいえんどう18a、ゴーヤ10a、きゅうり10aなどを栽培しています。
橋本憲明さん広報誌『はあとふる』2011年11月号掲載記事より

受け継ぎ、守り続ける
 おじいちゃんが築いた農業を


わわに実ったみかんの木。今年はこれまで以上に、自然の恵みを実感し、感謝する年となりました。

 日南や宮川、ゆら早生などの温州みかんを約100a栽培する日高川町中津川の橋本憲明さん。高台に位置する圃場は、幸いに、台風12号による水害の影響を受けずに済みました。


農したのは11年前、21歳の時でした。それまで農業に力を注いでいた祖父が、76歳で病に倒れました。

 父親を早くに亡くした橋本さんは、農業に携わる心積もりなどなくサラリーマンとして働いていたのですが、「おじいちゃんが50年以上もの時を掛けて築いた農業を、捨ててしまうのはもったいない」と、跡を継ぐことを決めました。

 当時は、働きに出ていた母親に手伝ってもらい、収穫時期にパートさんを雇っての農業経営。全くの独学で、近所の方々に教えていただきながら、一心不乱に取り組んできました。


「思い通りにならないのが農業。天候次第、雨の降り方ひとつで、全く品質が変わってしまう」と、自然を相手にする農業には苦労が絶えません。

 特に、台風は一番の脅威です。山の上にある圃場が多いため、風の被害が心配ですが、圃場全体を祖父が造り上げた防風林と防風ネットで囲っており、台風が来る度に、祖父の偉大さを実感します。


今、栽培しているのは20年から40年ものの木。ここ数年、古いものから20本くらいずつ、植え替えを行っています。

 「やればやるだけ、自分に返ってくる。そう感じるようになってきた」と語る橋本さん。しかし、「始めから終わりまで、ずっと100%の力で続けるとしんどくなる。手を抜けるところは抜いて、頑張るところは頑張る。そういう風にメリハリをつけることが大切」と、バランスを考えて取り組んでいます。

 今年は、特に摘果を入念に行い、手間ひまをかけました。摘果作業も、やはり天候とタイミング次第なのですが、経験を積み重ねるしかありません。


在は、5年前に退職した母親と妻、そして収穫期には親戚の手を借りての経営です。

 毎年、クリスマスまでに、全てのみかんを出荷し終える計画で、今まさに収穫のピークを迎えています。

 年明けから2月には、剪定作業。その後、春から夏にかけて行ううすいえんどうやゴーヤ、きゅうりなど野菜の栽培を、数年前に自ら手掛けました。


「現状維持が第一」と、祖父の農業を守り続けることを何よりの目標にしている橋本さんですが、最近は、面積を増やしたいという余裕とさらなる意欲が出てきました。

 高齢化が進む中、近所の方より土地を借り受け、少しずつですが面積を拡大しています。

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