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| 日高川町松瀬 石原 博(いしはらひろし)さん (58歳) 就農年数 25年。 ミニトマト10a、温州みかん、中晩柑類1haを栽培しています。 |
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農業の復興を 後悔のない農業を ミニトマトと柑橘類を栽培している日高川町松瀬の石原博さん。33歳で父親の跡を継ぎ、25年になります。 就農と同時に6aの施設を建設し、ミニトマトの栽培に着手しました。今では、この地域にも数人の生産者がいますが、当時は石原さんただ一人でした。手探りでの栽培で、度重なる失敗を繰り返し、勉強する日々が続きました。 5年前には鉄骨ハウスを増築し、現在は10aの施設で栽培しています。 石原さんのミニトマトは、ひときわ甘みが強く、品質が良いと高い評価を受けています。「特別なことは何もしていない」と話す石原さんですが、栽培管理は人一倍こまめに行っています。 中でも、最も重要と考えているのは水の管理です。定植後の秋から春先にかけては非常に難しい時期で、土を乾燥気味に保つことが、味を良くするポイントです。果実や茎の様子をよく観察しながら水分を調整することが大切で、非常に神経を遣う作業が続きます。 「生き物はうそをつかない」と心に刻む石原さん。葉の整理や摘蕾、摘果などの手入れを怠ると、必ず品質は落ちてしまいます。これまで失敗を重ねた経験から、「ごまかしがきかない」と痛感しました。 「自分が後悔しないように、やれるだけのことをやっている」と、農作業において日々最善を尽くしています。 松瀬地区は、昨年9月3日から4日に接近した台風12号による日高川の氾濫で、甚大な被害を被った地域です。水害は想像を絶するもので、今なお、至るところに台風の爪痕が残り、被害の深刻さを物語っています。 石原さんのこの施設も、2mまで水没しました。加温機は壊れてしまい、施設を覆うビニールも泥まみれになり、すべて交換せざるを得ませんでした。 幸い、例年8月末に行っている苗の定植を、台風の予報により見合わせ、苗を高台に移動させていたため、被害は最小限に抑えられました。施設から泥をかき出す作業を強いられましたが、なんとか今年もミニトマトを栽培することが出来ました。 農地が泥で埋め尽くされ、木が倒され、施設が全壊してしまうなど、周りには農作業が出来なくなってしまった生産者もいます。 地区の副区長を務める石原さんは、災害発生時より地域の復旧を優先させ、ボランティアの受け入れや行政への働きかけなどに尽力しました。 「復興は、これから。みかんの生産者が以前のように収穫出来るようになるまでには、最低でも5年はかかる。仲間のために、少しでも役立つよう力を尽くしたい」と考えています。 台風12号で被災し、今も復旧作業に追われる生産者が大勢いますが、誰一人として廃業することなく、再び農業を続けていこうという強い意志で、前向きに取り組んでいます。 JA紀州中央は、今後も被災された生産者の皆様に最大限の支援を続けて参ります。 一日も早い復興と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。 |