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日高川町 山野  宮土 節子(みやつちせつこ)さん (58歳)

就農年数 35年。ゴーヤ30a、うすいえんどう15a、もろっこいんげん10a、菜の花20aを栽培されています。平成18年度JA紀州中央ゴーヤ部会長。   
宮土節子さん広報誌『はあとふる』2009年8月号掲載記事より

 地域を元気に!
  ゴーヤ産地の“熱い”夏


 今回は、農業に情熱を傾け、女性会でも活躍を続ける元気な女性、日高川町山野の宮土節子さんを訪ねました。

○逆境に立ち向かう
 こちらに嫁がれた23歳の頃から農業に携わっている節子さん。当時は、ご主人とご一緒に水稲と、山間部で温州みかんやネーブルなどを栽培されていました。20年程前より鳥獣害が増え始め、イノシシが土を落としてモノラックのレールを埋めてしまうなど、あまりの被害の深刻さに、柑橘類の栽培は諦めざるを得なかったそうです。

 そのためご主人は勤めに出られたのですが、作物を育てることが好きだった節子さんは、なんとか農業を続けようとミニトマトの栽培を始めました。しかし、それもイノシシの被害に遭い、断念されたそうです。

 その後、女性会で新しい作物の栽培を手掛けた方のお話を聞き、節子さんも当時15aあった沼田を埋め立て、挑戦されました。それが、今最も力を注いでいる『ゴーヤ』です。4~5年前には勤めに出られていたご主人も退職され、現在は息子さんのお嫁さんと3人で農業を営まれています。


○オンリーワンの存在
 節子さんの栽培方法は独特で、葡萄栽培の様に上から吊るす『棚作り』で育てています。「栽培を始めて9年になりますが、初めの2~3年は勉強することばかりでした。試行錯誤する中で、主人が棚作りを考えてくれました」。3m間隔にパイプの支柱を組み立て、その間にコードを碁盤の目の様に張り巡らせます。「毎年この作業をするのは、主人と息子です。2人の協力は不可欠ですね」と、ご家族一丸となってのゴーヤ作りです。

 畑は山間部に位置しますが、幸い日当たりには恵まれています。3月に定植し、4月末頃、苗にキャップを被せておけば、ハウス栽培と同じ6月に収穫出来るそうです。

 反面、一番の問題は台風です。「棚作りの支柱は畳めないので、台風が過ぎるのをただ待つしかないんです」と、何も打つ手がなく、支柱が倒されると全て台無しです。

 今年は約480本の苗を定植。一本の苗で、ゴーヤ100本の収穫を目標にしています。朝採りゴーヤとして毎日平均100箱を出荷するため、毎朝4時起きで作業を始められるそうです。

 ゴーヤの成長はとても早く、伸びたツルを誘導するホッチキス留めの作業が後を絶ちません。きれいな緑色を出すため、光が入るように大きな葉を落とす作業や、摘果作業なども欠かせません。また、ここ数年ハチの数が激減し、収穫の1~2ヶ月前に人工交配しなければならなく、最盛期には膨大な作業量となるそうです。


○夢への挑戦
 「家族で食事中、ゴーヤの育ち具合など農業のことを色々話すんです。そして、何か問題が起きた時は、みんなで解決策を考えます」と、農業は家族のコミュニケーションになっています。

 「ずっと、ゴーヤの栽培を続けていきたい」と願う節子さん。「子どもでも食べられるよう、料理方法を工夫して、口コミで宣伝してるんですよ」と、焼肉や水炊きに入れたり、サラダや酢の物、おろしに使うなど、アイデア満載です。また、獣害対策の一環としてご主人が捕らえたシカやイノシシで燻製を作られており、「ゴーヤとのマヨネーズ和えがとても美味しい」と目を輝かせます。節子さんの研究心に驚かされ、ゴーヤ料理について一途に語る姿に魅せられました。

 「何事にもチャレンジ!」この精神が、節子さんの信条。「やってみたいことがたくさんあるんです」と熱く語られます。大きな夢の一つが、「生産・加工・販売」のグループを作ること。「私たちが作った農作物の加工と販売をしていただき、地域全体が潤う事業になれば!」と思い巡らせているそうです。「自分一人の力で実現できることではないので、家族や地域の皆さんの協力が必要です。同じ考えを持たれている女性会の方々と手を携え、一歩ずつ進めていきたい」と、パワーが漲ります。


 「加工グループの結成」は、JA紀州中央食農教育プランの中にも組み込んでおり、女性会・青年部・産直部会が連携して実現を目指しています。
 節子さんの『夢』も、そう遠いものではないかもしれません。

 『女性が元気は、地域も元気!』その言葉通り、ご自身のため地域のために、輝き続ける節子さんでありますように・・・
 益々のご活躍をお祈り申し上げます。

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