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日高川町 松瀬   里村 光信(さとむらみつのぶ)さん (72歳)

就農年数 52年。  ゆら早生、宮川など温州みかん40a、デコポン、清見など中晩柑類70a、水稲、ブロッコリー13aを栽培されています。   
里村光信さん広報誌『はあとふる』2009年11月掲載記事より

信念を持ち、考える農業を!!

 JA紀州中央が誇る極早生みかん『ゆら早生』!みかんの価格が低迷する中でも、トップブランドとしての存在感が際立ちます。

 今回は、ゆら早生の生産者、里村光信さんを訪ねました。


○千載一遇
 水稲と、温州みかんや夏みかん、八朔などを栽培していたご両親の跡を継ぎ、52年。途中、消費が低迷してきた夏みかんを甘夏や清見に改植。施設を建て、スターチスやトルコキキョウ、カーネーションなどの花き栽培に着手したこともありましたが、連作障害で病気が増え、今でもめずらしいデコポンの施設栽培に取り組まれました。

 また、八朔からスイカやブロッコリーに転作し、4~5年栽培していた時期があり、ちょうどその頃、JAからの勧めで、ゆら早生の栽培に着手。「チャンスを逃さず、他の人よりも先に作ることが大事」と、平成9年に2年生の苗木を定植されました。現在は奥様とお二人で、ゆら早生やデコポンなどの柑橘類の栽培に力を注がれています。


○実を結ぶ
 「農業はがんばったらがんばっただけの成果が出る、努力が報われる職業です」と話す里村さん。ゆら早生は樹勢が弱いため、密植し並木植えにしたり、マルチを敷くなどの工夫を凝らしています。

 しかし、今でもなお日焼け対策の良い方法がなく、困っているそうです。また、ゆら早生の出荷時期は、10月中旬から下旬までの20日程度しかなく、「妻との二人だけの作業では収穫量が限られているため、今以上に栽培面積を増やすことは難しい」と語ります。

 それでも、「ゆら早生とデコポンは、他の農産物に比べて価格が安定しているため、10aあたりの目標収入を決めて計画的な農業経営が出来ます。目標を達成できた時は、とても充実感を感じることが出来ますよ」と、柑橘類栽培の魅力を感じています。


○地球の水と緑
 花き類を栽培していた当時、日高郡の農業研修で海外視察に参加されました。オランダやフランス、スペイン、イタリアを訪れ、花の栽培方法をはじめ、農業への取り組みを学ばれたそうです。「何よりも『水が大切』ということを実感しました。世界中、緑のあるところには必ず水がありますから」と強く語ります。

 この旅行を機に、「世界を旅してみたい。妻にも世界を見せてあげたいと思うようになった」と、奥様との旅行を一番の楽しみにされています。


○農業の継承
 結婚後、ずっと一緒に農業を営まれている里村さんご夫妻。これまで大病をせずにやって来られ、今は、勤めに出ているご長男に跡を継いでもらいたいと願う毎日です。息子さんの定年退職の日まで、あと20年!「足腰が立つ間は頑張り、少しでも良い状態で農業を譲り渡したい」と、奥様と話されているそうです。

 不安定な農業政策の中で、「やはり『努力』が大切だと感じている」と語ります。「何を信用していけばいいのかも分からないこの時代。自分で考えてやっていかないといけない」と、強調します。


 意欲的に取り組む前向きな姿勢。信念を貫き、努力を続ける里村さん。
  後継者の少ない現在、ご先祖様より受け継いだ里村さんのみかん作りが、次の世代、息子さんに継承されることを願ってやみません。

 その日まで、奥様と共にお元気で農業を続けられることを心よりお祈り申し上げます。

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