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| 日高川町 小釜本 鶴尾 隆(つるおたかし)さん(72歳) 就農年数 45年 大工仕事との兼業を60歳まで続け、ささゆり2.5a、千両10a、八朔30aを栽培。ささゆり普及育成協議会会長。 |
ささゆりの球根を生産。バイオ技術を使って増殖させ、生産者へ供給しています。 |
いつまでも夢を! ささゆり特産化への想い 風薫る季節・・・ 慎ましく、可憐に咲く姿が印象的な『ささゆり』の花。 かつては日高川町内の山裾にも多く自生していましたが、近年の環境変化や動物による被害、乱獲などによって、その姿はほとんど見られなくなりました。 バイオセンター中津 生産者 小早川 勇 さん 前田 文子 さん このささゆりを中津地区の特産にしようと、日高川町やバイオセンター中津を中心に、ささゆり普及育成協議会の皆さんが取り組まれています。 今回は、収穫の最盛期を迎えられている会長の鶴尾さんにお話を伺いました。 ○風土との調和 鶴尾さんは、27歳でご両親の跡を継ぎ就農されました。20歳の頃から大工を営まれ、60歳を迎えるまで兼業を続けられたそうです。その後は、農業一筋に力を注がれています。 就農当時は山畑での八朔栽培が主だったそうですが、花が好きだったことと栽培に適しているということで、20年程前に千両の栽培を始められました。その後、平成14年に当時の中津村役場からの勧めで、ささゆりの栽培に着手されたそうです。気温が低く日照時間が短いため、ささゆりの栽培には適しているようです。 「箱に入れても軽く、比較的労力が少なくてすむので年を取っても続けられることと、家族だけで栽培出来ることが利点です。反面、花が咲く収穫の時期が約一ヶ月半の間に集中するため、大量に栽培することが出来なく残念ですね」と語られます。 ○繊細さゆえ ささゆりは、1月中旬に定植し、5月上旬から6月中旬にかけて収穫します。繊細で、球根が腐る『しらきぬ病』などの病気にはとても弱いため、一般的に栽培が困難とされている植物です。少し前までは栽培方法が解明されていなかったのですが、会員の試行錯誤により栽培技術が確立されてきました。全国的に見ても栽培に取り組んでいる生産者は少なく、中津地区は日本有数の産地となっています。 ○心残り 鶴尾さんは、現在は奥様とお二人で暮らしています。3人の娘さんたちはそれぞれ嫁がれ、小学4年生から5ヶ月のお孫さん7人を授かりました。ゴールデンウィークはちょうどささゆりの出荷時期で、「遊びに来た孫たちに花を見せると、とても喜ぶんですよ」と、優しい笑みを浮かべます。 娘さんやお孫さんに恵まれた鶴尾さんですが、こちらでも農業全体の課題である『後継者問題』を抱えられています。栽培面積はかろうじて維持されているそうですが、「後継者が居たら、農家経営も変わっていたかも知れません」と、惜しまれます。 ○夢の実現へ 鶴尾さんの好きな言葉は、『夢』。「いつまでたっても夢を見ていたい」と、力説されます。若い頃から常に夢を持ち続けられているそうで、「今の夢は、ささゆりの生産者を増やすこと。そして、中津地区の特産品にすることです」と、目を輝かせます。 「県や町、バイオセンター中津、農協の職員さんが一生懸命に協力してくれています。心強い力添えをいただいて、小早川さんや、前田さんをはじめ生産者の皆さんと一緒にがんばりたい」と、夢に向かって進まれています。 ○切なる願い ささゆりの特産化には、切花が市場に流通することによって身近に感じ、懐かしんでいただきたいとの想いと、それにより自生地の乱獲防止に繋げたいという願いも込められているそうです。 野山に咲き乱れるささゆり・・・昔あったこの風景に、またいつの日か出合えることを信じたいものです。 鶴尾会長と、同志の皆様のご活躍、そして特産化実現を心よりお祈り申し上げます。 |
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