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| 御坊市藤田町吉田 山本 繁雄 (やまもとしげお)さん (60歳) 就農年数42年。 ハウスナス20aを中心に、水稲100a、甘夏40a、ブロッコリー10aを栽培されています。 |
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時代の流れとは言え… のどかな田園風景が広がる御坊市藤田町北吉田地区。JA紀州中央特産の『ハウスナス』生産者、山本繁雄さんを訪ねました。 山本さんは、42年前の18歳の時に就農。長男ということで、幼い頃から跡を継ぐべく育てられ、ご自身も継がないといけないと思っていたそうです。 ご両親の代では、水稲と甘夏の他に露地うすいやレタスを栽培していました。甘夏は現在の倍以上の90aもあったそうですが、手間がかかることと、遠くて不便な場所だったため減らしていったそうです。また、当時の露地野菜は販売が安定していなかったことから、25年前にハウスを20a建て、うすいえんどうやいんげんと共にナスの栽培に着手しました。その後、ご両親が体調を崩し、奥様と2人体制での経営となったことから、17~18年前にハウスナスの栽培一本に絞ったそうです。 ○手間暇かけても ハウスナスは、9月中旬に定植。10月上旬から翌年の7月中旬まで収穫します。冬の間でも天気が良ければハウス内の温度は27~28℃まで上がるのですが、花粉の出が悪く交配作業が必要です。作業には2人がかりで2日間かかり、4日間隔で何度も行い、葉かきと収穫作業をローテーションでこなさなければなりません。暖かくなると蜂が活動し始め交配の手間がなくなるのですが、春以降はナス自体の成長が早くなるため、収穫に追われる毎日です。 「ハウスナスの栽培は簡単な作業で、きつい仕事ではないのですが、毎日の作業を欠かせないのが難点。『努力』と『根気強さ』が求められます」と語る山本さん。それでも、「収穫の楽しみは格別」とやり甲斐を感じています。その上、農産物価格が低迷している現在でもそれ程までの影響は受けておらず、価格が安定していることが最大の魅力です。 ○縁 毎日の作業は、いつも奥様と一緒。「35年前に結婚した時から両親と同居し、農業を手伝ってくれています。いつも私について作業をしてくれるのは、本当に有難いこと」と、感謝の気持ちが伝わります。 そして、人との『つながり』を大切にしている山本さん。ここ北吉田地区のナス生産者は、山本さんを含めて7人。ほぼ同じ年代で、若い頃から同様の形態で農業を営んできたそうです。事あるごとに集まっては、畑の状態や市況、新聞記事などの情報交換を行い、皆さんには「家族と同じように、深いつながり」と、厚い信頼を寄せています。 ○本懐 「子供も大きくなり、あくせく働く時代は終わった。これからは夫婦2人で楽しみを持って、気楽にやっていきたい」と、今後の目標とするのは現状維持。しかし、それが大変です。 「2人の娘を嫁がせ、孫の顔を見るのが何よりの楽しみ」と話す山本さんご夫妻ですが、ただ一つ、後継者が居ないことが心残りです。「この辺りでは、どの家庭も同じ。時代の流れで、しょうがないでしょうね」と話しつつも、諦め切れる訳ではありません。 後継者不足が深刻化する中で、JAに対しては「高齢化する組合員のことを考えて、事業に取り組んでもらいたい」と望んでいます。 生産者の高齢化と後継者問題を、なんとか解決出来ないものでしょうか。今こそ、取り組まなければならない問題です。大切に守って来た農業がこの先もずっと続くよう、山本さんには希望を持っていただきたいと願います。 奥様と睦まじく、末永いご活躍をお祈り申し上げます。 |