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| 日高川町 土生山﨑 啓 (やまさきけい)さん (34歳) 就農年数8年。 ハウスうすい60a、露地うすい20a、水稲200a、レタス30a、ブロッコリー10aを栽培されています。 |
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働く親の姿を見せる 末永く、受け継いでゆくために 紀州を代表する春野菜『うすいえんどう』。日高川町の生産者、山﨑啓さんを訪ねました。 ○ 父に学ぶ 山﨑さんは和歌山工業専門学校を卒業し、大阪で技術系サービス業の職を経て、27歳で就農しました。長男ということで、学生時代から「いずれは継ぐ」と心に決めていたそうです。 後継者不足が問題になっている現在ですが、「幼い頃から畑で遊んだり、手伝っていました。父の働く姿を見て育ったので、跡を継ぐことに抵抗はなかった」と話します。就農し8年になる山﨑さんですが、「父にとっては、私はまだまだひよっこ。かないません」と、農作業に関わらずどんな仕事でもこなすお父様、そして献身的に支えるお母様をとても尊敬しています。 ○ 効率化 現在はご両親と共に、そして農繁期にはパートさん3~4人を雇っての農業経営です。 「冬には霜が降りるが、年中何かを作れる良いところ」という土生地区。「紀州うすい」を中心に、60aの施設で栽培しています。霜除け程度の温度設定で済み、施設栽培の中でもコストがかからないのが特長です。9月末から10月中旬に定植し、2月から5月にかけて収穫します。「うすいの収穫はスピードが勝負。考えている間もないほど忙しいが、仕事をしているという実感がある」と目が輝きます。 ハウス栽培の後は露地うすい、そして水稲の時期を迎え、秋から冬にかけてレタスとブロッコリーを栽培するサイクルです。「なかなか休みが取れないのが大変」で、うすいえんどうの収穫時期は朝早くから夜10時頃まで、箱詰め作業に一番手間のかかるレタスの時期や年末には夜中12時から1時頃まで作業が続き、「農家の苦労を実感する」日々です。 それでも、以前に比べるとまだ楽になった方で、施設の暖房にストーブを使っていた数年前までは、何ヶ所にも点在する施設へ、夜10時に点け、朝6時に消して回る作業が欠かせませんでした。「手作業を機械化したり、大型化するなど、無駄な労力を軽減、改善する余地はある。農作業の効率化を図り、生産量を増やしたい」と、意欲的です。 ○ 手塩に掛ける 苦労が多い反面、やり甲斐も大きいのが農業。「成長するかなと心配した苗が立派に育った時はとてもうれしい。植物は、手をかけたらちゃんと応えてくれる。子供と同じですね」と、5歳と3歳になる息子さんたちへの想いが重なります。 「日頃は妻に任せっきり。やんちゃで、私は怒ってばかり」と言いますが、時間のある時は一緒に遊ぶのが楽しみです。中で作業していると、「2人とも、レタスを箱に入れたりして、本人たちは手伝っているつもりのようです。家でどんな仕事をしているのかを、分かってくれたらいいなと思っています」と、子供さんたちを温かく見守る光景が目に浮かびます。 「継続は力なり」が座右の銘。「農業は一代で出来る仕事ではなく、自分が食べていければ良いという訳ではない」と実感しています。「農業はしんどいことが多く、すぐに儲かるという仕事ではないが、息子にも出来ることなら跡を継いでほしい」と願っています。 結婚して7年。下の息子さんも今年から保育園へ通う年となり、これからは奥様も農作業を手伝うそうです。「自分たちが両親の姿を見て育ったように、子供たちにも働く親の姿を見せていたい」と、強く語ります。 厳しい農業環境の中で、「子供に跡を継がせたい」とはっきり言える農家は少ないものです。将来を見据え、農業に取り組む山﨑さん。次代を担う後継者を育てるには相当なご苦労があることと思いますが、山﨑さんご夫婦のご健闘を心よりお祈り申し上げます。 |